箏の歴史と豆知識

箏の歴史

【700年代・奈良時代~平安時代】
中国より伝来しました。この時代「こと」という言葉は弦楽器の総称で雅楽として宮廷で貴族たちが愛好しています。

【1500年代・室町時代】
福岡県、久留米、善導寺の賢順僧が箏を雅楽から取り出し、独奏楽器として大成させました。 

【1600年代・江戸時代】
八橋検校(1614~1685)によって、一般庶民も愛好できるものになりました。 
[俗箏]1685年(没時)J.Sバッハが誕生「六段の調」-ソナタ形式。平調子を考案(陰―都節音階)ペンタトニック(五音音階)ド・ミ・ファ・ラ・シ
当道の組織を通して箏曲が全国的に広がりました。
生田検校(1655~1715)―生田流
山田検校(1757~1817)―山田流

【1871年・明治4年】
当道職屋敷解体

【1900年代・大正~昭和時代】
宮城道雄(1894~1956)によって「新日本音楽運動」が始まり、西洋音楽の要素を取り入れた楽曲が多数作曲されました。
十七絃箏の開発。
「春の海」(昭和4年)仏バイオリニスト・シュメーとの共演で世界的に有名になりました。

【2000年代~現代】
洋楽の作曲家たちが邦楽器のための曲を作曲し始め「現代邦楽」が生まれています。

箏の豆知識

【楽器(型)の特徴】
箏には、山田型と生田型の2種類がある。 現在は山田型が広く普及している。(音量・華やかな音色)
※琴光堂にて習う流儀は生田流。(爪が四角・斜めに座る)使用する楽器は山田型。

【材質】

 胴 ― 桐(福島県会津・新潟県・外国産)
 糸 ― テトロン・絹
 柱 ― プラスチック・象牙
 爪 ― 象牙

【弦名の由来】
 雅楽師の狛近真(こまのちかざね)著による「教訓抄」の中にある教え。
 「教訓抄」 ― 1233年、雅楽の三大楽書の中のひとつで最古のもの。この中の、斗・為・巾を残して使っている。

 <仁>思いやりと
 <智>才智をもって
 <礼>人を敬い
 <義>道理を守って
 <信>人を欺かず
 <文>書物を尊び
 <武>健気に生きれば
 <斐>その行動の利き目は
 <蘭>香り高い賢人となり
 <商>音楽に勤しめば
 <斗>人の器も大きくなり
 <為>成すことが出来る
 <巾>そして勢力もふくらむ

箏ができるまで

箏ができるまでの様子


1、乾燥

2、型取り


3、甲の中削り

4、焼き付け後、うずくり掛


5、龍角づくり

6、四分元板、及び葉作


7、完成

箏の各部名称

箏の形が龍に似ているので各部に龍名が付けられています。
中国ではこの想像上の龍を大変崇めていました。特に”龍王”・”籠宮”などと、位の高いもの、優れたものを指す時に使われていました。当時、上流階級の人々が奏でていた箏がいかに高尚な楽器として考えられていたかという証です。

 

箏(琴)の各部名称

 

メンテナンス術

自分でできるメンテナンス

箏は保管方法以外に特にメンテナンスの必要はありませんが、ある程度に時期が来ると、甲の部分にホコリ等がついて、本来の甲のきれいな状態が見られません。
ですから、その甲のホコリを乾いた布(日本手ぬぐいがベスト)でふき取ってください。甲の色目は塗料を塗ったりしていませんので、焼いて出来た甲のつやはホコリを取れば元に戻ります。

取り扱い・保管方法

直射日光やストーブなどの高温になる場所と湿度の高い場所は避けてください。乾燥すると甲の割れやねじれ、カビが発生することがあります。
長期間使用しない場合は琴袋に包んで保管してください。ビニール袋等での保管は室内では長期間しない方が良いと思います。
また、絃を張ったまま長期間保管する場合には、箏と絃の間に手ぬぐいやタオルを挟んでおくことをおすすめします。絃は思っている以上に強い力で張られていますので、何もしないで保管しておくと、琴の表面に絃の跡がついてしまうことがあります。